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一歩、自由へと前進したが・・

 八月に、これまで22年間苦しめられてきた、住宅ローンの支払いを半分済ませた。

 20代後半で家を建てたとき、細かいことは抜きとして、二つの銀行から30年ローンでそこそこの額を借りた。以来ずっと収入の大半を返済に充てるような生活をしてきて、そんななのに脱サラして自営になったり、仕事が一向に軌道に乗らなかったり、それでもしばらくは安定していた収入が急に半減したりといろいろあって、ここ3年ほどは週6日ペースで外仕事(要するに、アルバイトね)に従事するような日々を送っていたんだけど、二つの借金のうち、利率の大きい方を僅かでも繰り上げ返済したいと思って、おととし、去年と支払いをした。でこのまま行けばこちらはあと2年半で払い終わることになったから、まあそのままにしておくつもりだったんだけど、ここへ来て急にこんな生活に耐えられなくなり、なけなしの貯金を全部かき集めて、このたび全額、払い終えたというわけ。

 ほっといても払い終わるような時期にこんなことを始めたので、利子のほうはしっかり払いきって銀行丸儲けだ。癪に障るが、自分が莫迦だったと諦めるほかない。それに、やはりゴールが見えてきてはじめて焦りだしたという部分もある。やはり莫迦だな。

 もう一つの借金のほうは手つかずのまま残っているからあと8年払い続けなければならないんだけど、当面、毎月の返済額が半額以下になったのはかなり大きい。とはいえ、貯金が文字通り、ゼロ円になってしまったのは痛い。私は結構周到な方なのでこんな状況になったのは社会に出て初である。万一のことがあったら対応できないし、出そうと思っていた本も、少なくとも自分のところからは当分出せなくなった。
 だが、むしろ、出版計画を当初の予定から延ばしに延ばしていたのは、無意識にカネの使い道を、こちらに決めていたんじゃないかという気もしないではない・・

 さて、月々の返済額が減って、当初は浮かれていたものの、ここへ来て、これからどうしたもんかと悩み始めている。

 減った月額は、二つ掛け持ちしている外仕事(アルバイト)の片方の月給とほぼ同じくらい。だから、当初はこっち、すっぱり辞めるつもりでいた。外仕事(バイト)、50近いオッサンがやるようなものはいずれヒドい労働条件になるのか、あるいはおれがツイてないだけなのか知らんが、これ、かなり・・な案件なのだ。まず給料の区分が給与でなく、雑所得なので税金の控除が一円たりともない・・(以下自粛)

 そんなわけで、こっちは辞めてそのぶん自由を謳歌するつもりだったが、考えてみれば、まあ考えなくても分かるけど、返済額が減ったからといってその分の収入を減らしたら、生活苦は当然、改善されないのだった(笑)

 ある程度の自由を手に入れられることは小さなことではない、でも、これは苦労して繰り上げ返済した自分への利息として、2年半後、本来の支払い完了時に、今回払ったのと同額の貯金が回復されていなければ、今回のことは失敗だったんじゃないかという気がしだした。そうでなければ、ただヒマをカネで買っただけということになってしまう・・

 ただ、今までと同じ生活をするとしても、それも、ただの逃避に過ぎないことも自明なんだよな。他人のためにあくせく働いて心身をすり減らしていれば他のことは考えなくとも日々は平和に過ぎていく。そう、そんな日々を3年も過ごしていれば、そんな思考停止の状態にすっかり狎れきってしまう。もう昔のようには頭も、身体も働かない・・

 なんてね。
 ともすれば、扱いに困る自由を捨てて安直な日銭稼ぎ(バイト)に戻ろうかという安易な誘惑に悩まされつつある今日この頃だ。

 心を強く持たないと、隠居もままならないというのは奇妙な倒錯じゃないか・・