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トーベ・ヤンソンの"The Summer Book"を読了

 トーベ・ヤンソンの"The Summer Book"を読了。今年は洋書、これでようやく10冊。

 ムーミンで知られるヤンソンだけど大人向けの小説も書いていて、これはその一冊。もっとも邦訳の『少女ソフィアの夏』は図書館などでは児童書扱いのようではあるが。
 私は『ムーミン』のシリーズも大好きだったし前に読んだ普通小説"The True Deceiver"(邦訳の題は『誠実な詐欺師』とあるが、内容からしても『ほんとうの嘘つき』のほうがいいんじゃないの? と思う。まあ英訳を読んでいるので原題のことは分からないけど)がとても面白かったので、苦手な短編集だったけど読んでみた。英語で短編を読むのは長編よりしんどいことが多い。文章や構成が凝っているから。
 この作品は、フィンランドの小島を舞台に6歳の少女ソフィアと70代のお祖母さんとの交流を淡々と綴ったもの。筋の起伏があまりなく、会話も少なく、繊細な情景描写が多いので読むのにはかなり時間がかかってしまった。短編連作なので、すぐに入り込めて楽しめたものと、よく分からないもの、ほとんど理解できた気がしなかったものまであった。
 トーベ・ヤンソンの登場人物って、ムーミン谷の方々をはじめ、ものの考え方が一般的日本人にはちょっと追いきれない思考回路を持つ人が多いような気がする。会話が、かみ合っているのか、ないのか、こちらで理解できているのか、ないのか、よく分からなくなることがよくあった。
 特に"The Visitor"、前半でお祖母さんが元気をなくしてしまってソフィアと仲違いする経緯も、後半での旧友との会話も、ほとんど理解できなかった。
 今度、図書館で訳本を借りて確認してみようと思う。

 というわけで、これは、散文詩のような、美しい、でも難しい本でした。

 次は、いろんな作家の非常に短い短編のアンソロジー"Flash Fiction: 72 Very Short Stories"を一日一篇ずつ読んでいく傍ら、何か長編を読もうと思っていた。というのも、いつも一冊読んだ後は次を見つけるのに時間がかかり、読みかけては中断し、次を物色してはまたやめ・・ということが多いから。
 先日ジョン・スコルジーの『老人と宇宙』シリーズを2冊読んだので3冊目に入るか、同作者のスター・トレックのパロディみたいなやつを読むか・・と思っていたところ、ふと読みかけたウィリアム・サローヤンの"Boys and Girls Together"という小説がけっこう面白く読めるので、もしかしたらすんなりこれを読み進めることになるかもしれない。
 しかもこれは未訳のようなので、面白ければ訳してみようかとも思ったりしている。

 とはいえ翻訳はもちろん、組版も、装丁も仕上がっているアンジェラ・カーター『英雄たちと悪漢たち』も放置したままだし、シャフラーネクの『ボフスラフ・マルティヌー』も訳そうと思いながら途中で打っちゃったままである。
 今年はいろいろ、サボったままハゼ釣りばかりしている・・
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