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"Flash Fiction: 72 Very Short Stories"を読了

 James Thomasほか編の"Flash Fiction: 72 Very Short Stories"を読了。平均して一編が2ページほどのごく短い小説を72編集めたアンソロジーで、数編の翻訳物を除きほぼアメリカ人作家の作品ばかり集められている。
 72編のうち、面白かったのは数編のみ。他は退屈だったり、未完成か粗筋にしか思えなかったり、まったく意味が分からなかったり、文章すら読み解けなかったものもいくつかあった。
 語学力の問題・・もあるのだろうけれど、そもそも「掌編小説」に対して抱くイメージが、あちらとこちらとでは根本的に違うのではないかという気もしないでもなかった。作家ごとにいろんなパターンの作品が並んではいるのだけれど。
 個人的に面白く感じたのは、最初と最後に出来の良いものが集中しているように思われたこと。最初の数編と、61番以降はだいたい面白く読めた。

 備忘のために、中でも気に入ったものを列記してみる。

"Brilliant Silence" Spencer Holst
"The Lampshade vender" Allen Woodman
"Wedding Night" Tom Hawkins
"I Get Smart" Pamela Painter
"Grace Period" Will Baker
"How to Touch a Bleeding Dog" Rod Kessler
"The Sewers of Salt Lake" Francois Camoin
"Deportation at Breakfast" Larry Fondation

 どれか一編と言われれば、最初のスペンサー・ホルストのもの。
 知っている作家、カーヴァー、アップダイク、コルタサル、オーツ、オブライエン、ヘミングウェイなどはどれもいまいち。カーヴァーやオーツは他にもっといいものがある。ヘミングウェイはなぜか特別枠で最後に取り上げられているが、まったく面白くない。
 再読することがあればたぶん他にも面白く読めるものは増えるかもしれない。一読して気に入るものは、だいたい幻想的なものが多いのは完全に個人的な嗜好で、あまり一般的ではないかもしれない。

 
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