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フリエンド指揮ネザーランド交響楽団のベートーヴェン

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 今は、フリエンド指揮ネザーランド交響楽団のベートーヴェン交響曲全集のSACDから、7番と8番を聴いているよ。
 これはずいぶん以前に入手して以来、宝物にしているセットだよ。
 
 ベートーヴェンの交響曲なんて、もう何十年も聴きすぎて飽きてしまっているというのが本音のところだよ。実演含め、どんだけ同曲異演を聴いてきたんだか、とうてい把握しきれないよ。
 いろんな盤を聴いてきたけれど、気負いが先走った、疲れる演奏が多いよ。
 案外、録音も満足いくものは少なくて、聴いてるうちに欲求不満になって途中でやめてしまうんだよね。昔より最近の録音の方がよくない。どこの銭湯で録ったんだと言いたくなるような、残響まみれの湿っぽい代物が多いんだよ。

 そんな中、この盤の録音はいいよ。ホールトーンは潤いと艶を失わない程度に加味されているけど、楽器の音がとにかく生々しい。SACDのハイブリッド盤は、CD面も音がいいものが多いよ。
 SACD面はもっと音がいいけど、音量レベルが低いのでいつもの三割増しくらいでアンプのボリュームを上げないと満足いく音にならないね。いつもの馴染んだボリューム位置よりぐっと上げるとちょっとドキドキして心臓に悪いね。近所迷惑になるんじゃないとか、スピーカーに悪いんじゃないかなんて余計なことを考えてしまうね。実際は出てくる音量をいつもと同じにするだけなんだから、本当に余計な心配だよ。
 
 この演奏は、いわゆるピリオド・アプローチというやつだよ。金管楽器は当時のものを使っているらしいね。昔、アマオケで8番をやったとき、なぜかティンパニだけ昔のを持ち込んでいたのを覚えている。パンパンと威勢のいい音で面白かったけど、この盤のがそういうのかは良くわかんない。弦は古楽器オケじゃないからモダンなんだろうけど、奏法はノン・ヴィブラートの古楽奏法だね。編成もずいぶん少人数にきこえるね。でも、音には薄さを感じることはないよ。室内楽的な芯が感じられるタイトな音で、しかも聞こえないパートはないと言っていいくらい、クリアに録れているよ。いやぁ、いいね~

 おれはベートーヴェンの交響曲では8番がいちばん好きなんだよ。演奏したことがあるからというのもあるけど、曲想が一番現代的だと思うよ。プロコフィエフの一番なんかに似た、擬古典的ないたずら心が感じられるんだよね。
 この盤の8番の演奏は本当に素晴らしいよ。100点満点中、100点あげちゃうよ。なんせヴィオラの音がバッチリ聞こえてくるのが最高だよ。冒頭部分の次に、ヴィオラの刻みの上でヴァイオリンが上行折れ線グラフみたいな旋律を奏でるところがあるんだけど、ここでヴィオラの音がしっかり聞こえる録音は案外少ないよ。たとえばちょっと前に評判になったラトルとベルリン・フィルのなんて、ヴィオラの音だけ、マイクが壊れたみたいにすっぽ抜けていたもんだから腰を抜かしたよ。あんだけ聞こえないのも珍しかったね。最終楽章では各弦楽器の刻みの掛け合いがあるんだけど、ヴィオラのところだけ音がなくなるの。珍品だったよね。
 この盤ではそんなことはないよ。どの音も弾むような生々しい音で、よく録れているね。

 録音のことばっかり書いちゃったけど、もちろん演奏も最高だよ。いま8番の最後のところに来たけど、ティンパニが威勢よくパンパン鳴ってて爽快だね。やっぱこれも例の昔のタイプなんだろうかね。
 あんまり好きじゃない7番もすごく良かったよ。
 1番から9番まで、実を言うと全部いい演奏なんだよ。

 ただ、オケにはちょっとだけ粗がある部分もあるので、スーパーオケの磨かれた演奏しか受け付けないとか、細部の瑕疵を鬼の首でも取ったようにあげつらったりするタイプの聞き手には、お勧めできないかもね。

 でも、おれ的には今のところ、クリップス、クーベリック、そしてこのフリエント盤があればベートーヴェンの交響曲はもう満足かな。
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